おすすめ本(書評・感想)

【体験談2/3】自律神経失調症で2年間メンタルクリニックに通院した私がやったこと・やめたこと

自律神経失調症でお悩みの方へ、
同じく悩んできた私の体験談です。

少しずつ変化していったこと、
変わるためにやったこと、

苦しかったあの頃に知っておきたかったことを、
いろいろ書いています。

読んでくださった方にとって、
なにかしらヒントやきっかけになれれば幸いです。

【体験談2/3】自律神経失調症で2年間メンタルクリニックに通院した私がやったこと・やめたこと

今回は2/3です。

今回から読んでいただいてからでも大丈夫ですが、
前回(1/3)はこちら↓

【体験談1/3】自律神経失調症で2年間メンタルクリニックに通院した私がやったこと・やめたこと今、元気ですか? しんどい、ですか? 私はすごくしんどい時期があり、 今もそういう波があります。 ただ、変われた部分がありま...

今回は、発症以降の具体的なできごと、
傷病手当金のこと、
変化の過程などです。

病院に行かなければ知れなかった「傷病手当金」のこと

「傷病手当金」をご存知ですか?

私は、メンタルクリニックで先生に教わるまで、
全く知らなかったんですが。。

どのようなものかと言うと、

傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。

引用元

私は
会社を連続で休むことになり、
そのまま退職したため、
結果として、
傷病手当金を受けることができました。

もし、この制度を知らないまま、
あるいは病院に行かないままでいたら…

精神的な不安に加えて、
金銭的な不安もかなり大きい状態で、
休養しないといけなかったんですよね。

不幸中の幸いで、
傷病手当金に随分救われました。

もし知らないという方は、
しんどい中、あれこれ調べるのは苦しいものですが、
自分を守ってくれる制度なので、
調べたり、病院で聞いてみてくださいね。

ちなみにですが…

会社を辞めて受けられる給付金といえば、
「失業手当」のイメージが強いと思います。

私も過去に受けたことがありますし、
その存在は知ってました。

ですが、精神疾患などで退職する場合、
「すぐに働ける状態」
には該当しないですから、
おそらく、受けられないと思います。

そして、私の場合、
先述の通り、名ばかり正社員で働いていたため、
そもそも「雇用保険には未加入」でしたから、

もし、心身健康で退職していた場合にも、
「失業手当は受けられなかった」
という、ひどい状況だったわけですが。。

雇用保険に加入していなかったことが原因で、
本当なら健康保険等が減額や免除になったであろう部分も、
一切適用されなかったので、

社会保険に加入するという、
基本的なルールを守る会社で働くのがいいですね。。
(当たり前のことなんですが)

しかし、不幸中の幸いで、
健康保険には会社が途中から加入したため、
加入からギリギリ1年経過していた私は、
思いがけず「傷病手当金」を受けることができたのです。

これは、奇跡的でした。。

繰り返しますが、
知らなければ、
病院に行っていなければ、
健康保険に1年以上加入していなければ、

受けることができなかったんです。。

やっぱり世の中って、
知らない人が損すると言うか、
知ってるか知らないかで大きな差が出ること、
たくさんありますよね。

当時の私は、
この給付金をもらうことに対しても、
「私なんかがもらうなんて申し訳ない」とか、
「早く復職しないと申し訳ない」など、
負い目に感じ、苦しんだりしたのですが、

どうか、そのように思わず、
これは今まで働いてきた自分があってのものなんだから、
今はそんなふうに思わないで大丈夫、
って思ってほしいです。

むしろ堂々としっかり休んで、
また働けるようになるために必要な時間だから、
と考えて、
自分の心と体のこと、大切にしてくださいね。

そのための制度なので!
(と、過去の私にも言ってあげたいんです…)

メンタルクリニックに行くのをやめた理由と、自分の変化

2年近く通院して、
今はもう、病院には行っていません。

通院を始めてから、
3〜4ヶ月後に会社を辞めることになり、
会社を辞めてからもしばらく通院し、
気づいたら2年経っていて…

病院に行くのは緊張もしたし、
ちゃんと約束通り行けるか不安もありましたが、
段々と身構えずに通えるようになった
のは、
よかったと思います。

先生は、優しかったし、
今も、笑顔を思い出せるほどです。

でも、
また働こう!働きたい!働ける!
というような気持ちになかなかなれず、

なんでまだダメなんだろう…
このまま働けないまま…?
どうしよう、どうしよう…
気持ちはずっと焦ったままで、

先生に言われたこともちゃんとできなかったし、
少しずつよくなっているような気もするけど、
気持ちは前向きになれませんでした。

あまりに引きこもっている中で、
運動不足&食べ過ぎでよくない自覚はあり、

傷病手当金をもらってはいるものの、
じわりじわりと減っていく残高にも不安になり、
悪循環ばかりでした。。

でも、変化やきっかけは突然あるもの。

病院に行くための交通費が、
片道400円、往復800円かかり、
地味に痛手だなと感じていて、

運動不足解消と交通費節約を兼ね、
路線案内と地図アプリをにらめっこしながら、

全部歩くのは無理だけど、
片道40分、往復80分を徒歩にし、
片道200円、往復400円に抑えるルートを、
ひねり出したのです。

もともと歩くこと自体は嫌いじゃないし、
お金の節約になるなら頑張れるかも、って。

最初は、めちゃくちゃしんどかったです。。
めげそうでした。。

でも、何回か通院していくうちに、
ちょっとずつ慣れてきて、
辛い気持ちが減り、
気持ちよく歩けるようになっていきました。

そのうち、

ちょっと違うルートで行けば、
おいしそうなケーキ屋さんがあるから、
今日はそこに寄ろう!
と思えたりしてきました。

小さなことでしたが、
積み重なっていくうちに、
だいぶ心を癒してくれて、
気持ちが上向きになった気がします。

会社に向かいながら、
信号待ちで涙が止まらなくなったり、
地面に足が着いてる気がしなかったり、
景色が全部暗いグレーがかって見えたり、

そういう日々を過ごしながら、
消えてしまいそうになりながら、
むしろなんで消えてしまえず、
存在してしまっているんだろうと思いながら、

ギリギリで生きていました。

そんな日々からしたら、
少しずつの変化は、
今振り返ってみても、
とんでもなく大きかったです。

ある日、病院に行った帰り道、
空を見上げました。

空なんて、
しばらく見ていなかった気がします。

その時の空が、
ちゃんと、青い色をしていました。

ずっとグレーがかっていた景色が、
ちゃんと、本当の色でした。

空を見上げて、
立ち止まり、
泣きそうでした。

スマホで、
空をパシャっと撮りました。

手帳にも、
そのことを書き留めました。

今もずっと、覚えています。

もちろん、
全部大丈夫になったわけではないし、
ほんとはまだ通っていてもよかったかもしれないし、
正しい選択ではなかったかもしない、

けど、

先生に話をするときにも、
待合室にたくさんの人が待っていたりすると、

「私が話した分みんなが待たされるんだよな…」
「そもそも私は何分なら話していいんだろう…」

と、謎の気配り?遠慮?みたいな気持ちで、
ソワソワしながら少し話して、
あぁ今日もちゃんと話せなかった…
みたいなモヤモヤがあったり。。

(どうか遠慮なく話して!と言いたいですが…)

そんなだからなのか、
関係ないか分かりませんが、
病院に行ってよかったと思うし、
あの先生でよかったとも思うけれど、

このままここに通い続けて、いいのかな?

と、なんとなく思ったことも重なりました。

青く見えるようになった空を見ながら、
しばらく、病院に行かないことにしてみようかな?
と、決めたのでした。

いつも、次の診察の予約をして帰るのに、
その日はなんとなく、
「後で電話で予約します」
と言ったのも、

ちょっとした予感があったかもしれません。

行こうと思ったらいつでも行けるし、
行ったら先生は笑顔で迎えてくれると思いますが、

今のところ、
あの日を最後に病院に行っていません。

自分でも驚いています。

当たり前ですが、
病院からは別に何の連絡もないし、
結局、自分次第だったのかなぁと思ったり、
そういう時期だったのかなぁと思ったり。

胸を張っての卒業、とか、
晴れやかなものでは全然ないし、
自分でしてしまった判断を後悔というか、
よくなかったんじゃないかと思うこともあります。

(というか、絶対ダメなので皆さんはしないでください…)

でも、自分で決めてよかったと思っています。

(繰り返しますが、絶対にみなさんはマネしないでください…)

なんとなく、の重なりで、
本当に、行かないで大丈夫になりました。

そして、半年くらい経った頃。

何かそろそろしてみようかな、
でもやっぱり不安だなと思っているとき、

たまたま、知り合いが人手を探していて、
全然未知の仕事だったし、
少なめのアルバイトではあったけれど、
「人」で仕事を選んでみるのもいいなぁと思い、

気づけば1年ちょっと、働くことができました。

あと、欲を出して別のアルバイトもかけもちしたり、
さらに時々はブログなどの更新もしたりして、
なかなかハードだった時期もありました。

これはちょっと無理をしすぎたツケがきたので、
少なめのバイトに絞ることにしました。。
無理はいけないですね。

今思えば、このちょっと無理したときに、
まただいぶメンタルが辛かったので、
病院に行っておけばよかったかも、
と今になって思います。

今後はそういう異変に気づきたいし、
気づいたときには、
気軽に病院に行けるといいなと思っています。

自分がまた働けていることが嬉しかったし、
自分にもできることがあって、
それが人の役に立っていると感じられて、
生きる自信が、少しずつ、積み重なっていきました。

それも奇跡的な偶然の重なりでした。

色々あってまた無職になり、
貯金を切り崩していく日々で、
最近やっと少しのアルバイトを始めたものの、
全然ダメダメではありますが…

あの頃のどん底に比べたら、
ずっと呼吸できているし、
まだまだ大丈夫、
って思えています。

自律神経失調症でフラフラで無職になったのと、
自分がしたくないことはやめようと無職になる決意をしたのとでは、
意味が全然違います。

今度こそ、
自分がしたいことや得意なことをし、
したくないことや苦手なことをしない、
そっちを選びたいです。

…とはいえ、うまくいかないことばかりで、
絶望しかけたりもしていますが、

でも、まだ人生は終わらせないでいるつもりです。

「人間は、意外としぶとい」

ドラマ「アンナチュラル」で、
そんな台詞がありました。

今、その言葉を噛み締めています。

思い描いた通りの自分になれなくても、
完璧な未来にできなくても、
せめて、自分で選び、進めるように、
生きていたいです。

もししんどくなったら、
また病院に行けばいいな、と思っていて、
それは、おまじない?お守り?
のような感じです。

苦しくなったときの選択肢に、
「病院に行く」
ができたことは、
病院に行った経験があるからこそであり、

全部、無駄じゃないし、
今の自分を支えてくれています。

どうしたらいいか分からない、
どうしようとも思えない、
そもそも問題だと思っていない、
そんな状態だったあの頃からすれば、

「大丈夫!」
「なんとかなる!」

と思えるようになったのは、
すごく大きな変化です。

正解は分かりませんが、
通院を続けていくうちに、
少しずつ回復できていたのかもと思うと、

やっぱり、病院に行ったのはよかったし、
やめたきっかけやタイミングも、
私にとってはよかったのかもしれません。

よかったと思いたいです。

心と体のためにやってよかった、小さな習慣

私が病院で先生に指導されたことや、
一般的に「こうすればいい」とされてることは、
多分、私も、みなさんも知っているはず。

でも、知っていても、
理解できても、
それが実践できないから、
難しいんですよね。。

私もだいぶ苦労しましたし、
いきなりできるようにはならなかったし、

先生や家族や友人から
「こうするといいよ!」
といくら言われても、

いや、言われれば言われるほど、
かえってできなかった気すらします。。

結局、自分が
「しよう」「したい」「する」
と思って行動しない限り、
できないんですよね。。

「宿題しなさい」
と言われれば言われるほど、
したくなくなるし、
できなくなるのと同じで。。

かなり根気がいりそうですが、
自分がそう思えるまでは無理しないように、
というか、
無理してるうちにはできないと思うので、、

無理なダイエットでリバウンドするのと同じですね。。

なので、
「これならできる」
「これならしたい」
そういうものから、
ほんの少しやってみるのがいいです。

私は0か100か、白か黒か、
みたいな完璧主義気質なので、
いきなりハードな目標を立てがちで、
結果、挫折して心も折れる、
みたいなことになりがちなんですが、、

(過去にこんなブログも書きました↓)

https://manakiteruko.com/entry/2019/03/25/234503

私と似たタイプの方は特に、
「めちゃくちゃ小さい目標設定」
をしてみるのがおすすめです。

いきなり「1時間ジョギングしよう」じゃなく、
「5分歩いてみよう」とか、
「靴を履いて玄関のドアを開けてみよう」とか、
「運動用の服に着替えてみよう」とか、
それくらいの感じで。

私はいきなり「30分運動する!」と決め、
見事すぐに挫折し、
挫折した自分を責めて自己嫌悪に陥り、
もう自分はダメだからできない、と諦めて…
みたいなことをしていましたが、、

まずはパジャマから外着に着替える、
ということから始めてみたら、
これが徐々に習慣化し、

それができるようになったら、
着替えたしちょっと散歩しようかな?
と思えるようになり、

5分歩いて、帰ってきて、
合計10分の散歩ができるようになり、

それも習慣化したら、
もうちょっと歩けるかも!って思えて、
15分歩いて、帰ってきて、
合計30分の散歩ができるようになりました!

この30分の散歩ができるようになったのは、
2ヶ月前くらいからやっと、なので、
だいぶじわりじわりなペースではありますが、、

最近はさらにHIITという、
自分とは無縁と思っていた高強度の筋トレも4分だけ追加し、
出かけない日は20分やることにしています…!

みっともない体を、
じわじわと引き締められたらいいなと思っています!

ものすごーく小さく始めて、
ほんの少しずつバージョンアップするのがコツだと思います!

壁をジャンプで飛び越えようとせず、
小さい階段をちょこちょこのぼり、
気づいたら壁の向こう側にたどり着いていた…!
みたいな感覚がいいと思います!

できないことばかりを数えて、
高く立てた目標に挫折して、
自己嫌悪して落ち込んで、
を繰り返してばかりいた私ですが、

ほんの小さなことでいいから、
できることを積み重ねて、
できたことを喜び、褒めるようにしたら、
自分を責めることはなくなりました!

これが当たり前にできている人も、
いるのかもしれません。

でも、私にはできなかったことで、
それができるようになりつつあることって、
めちゃくちゃ大きな変化、成長で。

もし、

自分は完璧主義だなぁとか、
高い目標設定をしちゃうなぁとか、
できない自分を責めてしまうなぁとか、
習慣がなかなか身につかないんだよなぁとか、

私と同じように、
これに当てはまるような方は、
ぜひ、めちゃくちゃ小さな目標を決めてみてください。

「絶対にできるレベル」で!

いきなり高い壁、
ジャンプしようとしないように…!

ちっちゃな一段目、
軽いステップでのぼれるように!

それが重なっていくうちに、
気づいたら、景色が変わっているはずです!!

私の運動習慣は、
なかなか身につくまで時間がかかっていて、

1年かけてやっとラジオ体操が習慣化できて、
最近やっと1日30分の運動が習慣化できつつある、
という感じですが、

いきなりすごいことができなくても、
じわりじわりと積み重ねて、
一生モノのいい習慣ができれば、
すごくいいですよね!!

ズボラでダメで落ち込みやすくて、
完璧主義で、
自分を責めまくり、
自己嫌悪で這い上がれない…

そんな私でも、
少しずつできつつあるので、
多分、みなさんの方がずっと上手です…!

大丈夫です!
お互い、がんばりましょうね!!

次回3/3で完結・おすすめ本

次回で完結ですが、
前回に引き続き、
読んでよかった本というか、
あの頃読んでおきたかった…と思っている本と、

その本について、
詳しく書いた記事をいくつか。

幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない

今のところ、一番読んでよかった本です。

完全復職率9割の医師が教える うつが治る食べ方、考え方、すごし方

タイトル通り、より具体的な方法が分かる本です。

いやな気分よ、さようなら

自分の「歪んだ思考」が、
いかに自分を苦しめているか分かった本。

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【追記】
続きの記事はこちら↓

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ここまでお読みいただき、
ありがとうございます。

ABOUT ME
まなき
ミニマリストの途中。服飾専門学校卒でアパレル業界勤務経験アリ。洋服のお手入れ、お直し、心や部屋のお掃除の話など徒然。

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