2018年。
たまたまツイッターで目にした「半・分解展」に行き、
とんでもなく感動した。
2019年。
また少し違ったかたちで催されたそれに、
心踊らせ、行ってきた。
今度こそ、ちゃんと書き留めておこう。
半・分解展とは
長谷川彰良さん主催の「半・分解展」とは。
フランス革命から第二次世界大戦の衣服を
「半分分解」し「標本」にし「展示」し、
さらに「体験」までできてしまう催し。
一般的な美術館や博物館では、
ガラス越しでしか見られない、
写真なんて撮れない、
まして触ることなんて絶対できない。
だけど「半・分解展」は、違う。
間近で見たり、
写真撮影ができたり、
触ることができるものがあったり、
サンプルを試着できたり。
いい意味で変態レベルのものすごい話が聞けたりもする。
2018年に参加した時の私のツイッター。
興奮具合は伝わるはず、、!
#半分解展 たまたま知って運命感じて行ったら本当に素晴らしくて感謝しかない。いい意味で変態で最強。図録があれば家宝レベルでほしい。あとまさかの欅ネタ…長谷川さん推せる…じゃない、素晴らしい展示とガイド、そして生きる希望をありがとうございました!幸せな気持ち。。 pic.twitter.com/DMmPOailDw
— まなき (@manakiteruko) 2018年5月24日
半・分解展についての説明はこちら。
https://sites.google.com/view/demi-deconstruction/home/2018
今回の展示物詳細はこちら。
https://sites.google.com/view/ddlabo/home/今回の展示物について
半・分解展「技術職が伝えるのは」トークショー
こちらのトークショー、
とてもよかったので特に響いた部分について書いていきます。
ゲストの方についてはこちら。
https://sites.google.com/view/ddlabo/home/技術職が伝えるのは
あくまで洋服に関しての、
技術職についたのお話ではあるんだけれど、
きっとそれが分からない人でも、
得るものが多い話だと思った。
応用の効く、
生き方の話というか。
では、いきます。
「最終的にデザイナーとは、
最後の一捻りがあるかないか」
(風間さん)
今は売れると同じものが世にはびこっていて、
データでやり取りもできちゃうから、
どこに行っても同じものが並んでしまうし、
それはデザイナーじゃなくてもできること、
という、まさに私がデザイナー時代にモヤモヤしていたことだったんですが。
でも、それでも「最後の一捻り」ここなんだなって。
私はその努力ができてなかった気がする。
あるいは、その一捻りすら浮かばないほどそこに情熱がなかったかも。
だって、好きな服やモノゴトには一捻りできるから。
みんなと同じはだめだとか、
自分にしかできないことだとか、
大きなことを言う前に、
自分はどんなことなら「一捻り」できるか、
改めて大切にしたいって思った。
「他人のことは100%理解できないということを理解しないと」
(中溝さん)
販売員とかデザイナーとか工場とか、
職種や立場、視点やポジションの差によって
「別の気持ちや意見」がある中で、
それぞれが「あっちのせいだ!」みたいになすりつけ合いがちだけど、
まずは言葉を使え!言わなきゃ分かんないんだよ!というようなお話で。
これは本当に大事なことで。
そもそもあっちのせいだ!とか言ってても解決しないですしね。
ちょっと先日書いた記事にも通ずるところが。
服が売れてないし、
安い服と高いブランド服が二極化しているけれど、
値段の意味が分かれば高い服も買ってもらえるんじゃないか?
(萩山さん)
その意味を届けたい人にちゃんと届けられれば、
絶対に買ってもらえるよなぁと思う。
でも、それがそこに届かなければ売れない。
服だけに限らず、
それを届けようとする努力をしないで諦めちゃダメだなって。
こうして書いているブログもそうだし、
友達や恋人との出会いもそうだし。
逆に、その価値を分からない人に、
いくらおすすめしても、売ろうとしても、ダメで。
・・・ということで、
鬼のようにメモしまくっていたんですが、
全部書いてくととんでもないことになるので、、
頑張ってお一人につき一つずつ、厳選して書きました。
他にも、こんなことも。
「技術は裏切らない」
(風間さん)
「技術を全てツールとして使ってる」
(中溝さん)
「ネットはシビア。
読まれないものには価値がない」
(中溝さん)
あと、主催で司会・進行の長谷川さんの
「技術は伝えたくない、感動を伝えたい」
も、なるほどなぁ、、でした。
やっぱり、信念のある方のお話は、おもしろい。
ZOZOスーツ「脇の下腰パン状態」の解説
長谷川さんのnoteで話題になったこちらを、
長谷川さん直々に解説してくださり、、!
https://note.mu/rrr00129/n/n268c86bba169
このZOZOスーツは試着もできたので、
私もセルフで「脇の下腰パン」からの「胸ぐら掴み」をして、
あーーーこの感じかーーーが体験できて楽しかった!
「脇の下腰パン」な状態では、
本当に腕が上がらず、
「胸ぐら掴み」をしたら、
おもしろいぐらい腕が楽に上がった。
とりあえず、本当にアームホールって大事で。
運動量のある動きやすい服っていうのは、
腕を上げてもすんなり上がるし、
裾線も上にガッと上がったりしないんですよね。
先日も、すっごくかわいいブラウス見つけて試着したら、
まさに腕がおもしろいぐらい上がらず、
うわーこれは生活できないやーって諦めた。
普段、服の試着をするときにも絶対に腕を上げるようにしてますが、
今後「かがんで靴紐を結ぶ姿勢」も追加したいと思います。
これが楽にできる服は、生きやすい。
これを読んでしまった方は、
洋服屋さんに行って試着がしたくなってきたかと、、!
おもしろいし、合う合わないの判断基準になるので、
ぜひ、やってみてくださいね、、!
袖の製図についての長谷川さんの見解は、
専門学校で教わってこなかった目からウロコぼろぼろな、
超勉強になることばかりだった。
今と昔、
どちらがいいとかではなく、
どう違って、それはなぜなのか、
そういう話、本当におもしろい。
長谷川さん自身も、
どちらがいいとか悪いとかは、
私が聞いている限り一度も言っていなくて。
その代わり、たくさん聞いたのは、
「僕が好きなのは」
です。
否定するわけではなく、
押し付けるでもなく、
違いは違いとして分析し、
でも、好きなものを好きと言える。
これができない人が多いから喧嘩になる。
これができる人に、悪い人はいない。
私もそうありたい。
服の歴史はおもしろい。
ちゃんと、時代背景に沿っていて、
服を見るだけで、
これを着ていた人はこんな姿勢で何をしていたのかもって、
姿が想像できる感じとか、エモいとはこのこと。
あの頃の必然的に胸を張るしかない服で、
今、みんな胸を張らせてみるのはどうかしら。
パソコンやスマホがいじれない?
そういうところですね。
その時代の服は、
その時代に合わせてカタチを変える。
まとめ、、、後半に続く!
ということで、
ものすんごい量のメモは、
自分にしか分からないポイントだったり、
技術面のことも多かったりして、
とてもじゃないですが全部はお伝えしきれない。
試しに全部そのまま載せてみるっていうのもアリかもしれませんが。。
それが本当のノート(note)かもしれない。。
でも、あの場で感じたことはやっぱり自分の中に染み込んで、
それは消し去ることはできないはず。
きっと、今後の自分を助けてくれることがたくさんある。
後半は、2日目の咲季さんのトークショーメインで書く予定。
服の話、縫う話が主であるはずだけど、
それだけじゃない、人生について改めて考えたし、
勇気をもらったし、すごくよかった。。
つくづく、人は求めているものに出会いに行くものだと思った。
私は彼女の話がどうしても聞きたくて行ったけど、
それはきっと、背中を押してほしかったからかもしれない。
アパレルの仕事をやめたけど、
私は服に関わるのを諦めたくないし、
諦めるつもりはまだない。
では、今日もここまでお読みいただき、
ありがとうございます。
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